『なぞらえ屋』
〜不思議底歌〜

Introduction〜御挨拶〜

「ら・むうんさん、面白かったよ、続きを見せて」

昨年、九月の舞台にご招待した、四谷於岩稲荷田宮神社の栗岩さんが、満面の笑顔でそうおっしゃってくださった時、我々スタッフ一同は、安堵と同時に本当に心からの幸せを噛み締めました。
栗岩さんだけでなく、舞台のDVDをご覧になって、やはり「次」が観たいとおっしゃる方、今度は絶対に生で観にいくからとお約束してくださった方、実に大勢の方から、手放しで「続き」をという声を頂いて、なぞらえ屋は第二弾のステージを作る事になりました。
皆さんのお力添えを頂いて、なぞらえ屋は大きくなって舞台に戻ってまいります。
モノ作りをするものとして、これほど嬉しい勲章はありません。
昔、おじいさんやおばあさんは、子供たちにお話の続きをせがまれて、きっとこんな風に幸福だったのだろうと思います。
おかげ様で、「なぞらえ屋」というお話は、沢山の可能性を孕んで、大きなプロジェクトが進行中です。
沢山の次世代の語り部たちが、我々の蒔いた種から大きく育っていく事を願ってやみません。  

さて、今度もちゃんと「怪談」です。  
昨今、人間よりも怖いものがないと思ってしまっている、子供たちと、ちょっと大きくなった子供たち。  
果たしてそうでしょうか?  
悪い事をする人の大概はこう言うんですよ。  

――――――――魔がさした、と。

人の心の奥底に眠る、怖い悪魔のお話をいたしましょう。

陽の光届かぬ闇の底で、華やかで甘美なお茶会をご一緒に。
語り部は、月。
昏い道を照らし、皆様の足元を導く事が出来ますよう、ゆめゆめ精進いたしますので、どうぞお運びくださいますようお待ち申し上げます。
2011年、きっと桜の咲く頃に……。

平成22年7月吉日
La・Moon代表 有里紅良

[BACK][TOP]